今回は、「氷の城壁」第28話「失言」を読んだ感想考察(ネタバレ有)記事です。
前話については、こちらの「氷の城壁」第27話「恋愛観」のネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。
「氷の城壁」第28話「失言」のあらすじネタバレ
第28話「失言」は過去の追憶から始まって行きます・・・
美姫は告白されることは多かったみたいですが、ガサツもとい男勝りな性格が災いしてしまい、あまり長続きしなかったみたいですね。
そんな彼女は小雪と五十嵐の関係を応援していたみたいです。
いつもフラれていた美姫にとって小雪と五十嵐の恋が実ればと思っていたみたいですが、その想いが逆に小雪を追い詰めてしまったと、美姫は深い罪悪感を感じていました。
五十嵐のことで悩んでいた際に、贅沢な悩みだと言ってしまった事で、小雪は五十嵐に固執してしまい、結果としてトラウマになる想いをしてしまったと、自分のせいなのかと、責任を感じている様子です。
そんな想い故に小雪の新しい恋である陽太との恋を応援しているようです。
今度こそ幸せになって欲しいと願う美姫の想いは叶うのでしょうか?
以上、第28話「失言」のあらすじネタバレでした。
次の話は、こちらの「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。

「氷の城壁」第28話「失言」のネタバレ感想考察
美姫が抱えてきた罪悪感の正体が明かされ、胸が締め付けられる思いでした。
彼女が小雪と五十嵐の恋を応援していたのは、悪意からではなく、むしろ親友の幸せを願う「善意」からでした。
しかし、恋愛がうまくいかない自分と比較して放ってしまった「贅沢な悩み」という言葉。
それが、助けを求めていた小雪の口を封じ、地獄のような関係に彼女を縛り付けてしまった。このボタンの掛け違いが、あまりにも残酷です。
美姫にとって、当時の小雪の異変は「付き合いたての悩み」程度に見えていたのかもしれません。
でも、小雪にとっては、唯一の理解者であるはずの親友に「贅沢だ」と言われたことで、「私が我慢しなきゃいけないんだ」と逃げ場を失ってしまったのでしょう。
美姫が今、あんなにも必死に陽太(※湊のことでしょうか、それとも新展開…?)との恋を応援しているのは、単なるお節介ではなく、過去の自分に対する「贖罪」なのですね。「今度こそは間違えない、今度こそは彼女の味方であり続ける」という彼女の決意に、切なる祈りを感じました。善意が悲劇を生んでしまった過去を、新しい恋の応援で塗り替えることができるのか、美姫の動向からも目が離せません。
善意が生んだ悲劇、親友を追い詰めた「贅沢な悩み」
「良かれと思ってかけた言葉」が、時に刃物よりも深く相手を傷つけてしまう。美姫の過去の告白は、あまりにも身近で、そして救いのない悲劇でした。
美姫にとって、五十嵐のような人気者と付き合えることは、自分の恋愛がうまくいかないからこそ「羨ましいこと」に見えていたのでしょう。
だからこそ、小雪が漏らした不安のサインを、深い意味を汲み取らずに「贅沢な悩み」と一蹴してしまった。
しかし、その瞬間、小雪にとって世界は一変したはずです。
最も信頼していた親友に「それは贅沢だ」と言われたことで、「自分が苦しいと思うのは間違いなんだ」「我慢できない私がわがままなんだ」と、自分自身の感覚を信じられなくなってしまった。
悪意がないからこそ、否定された小雪は反論できず、自分を追い詰めるしかありませんでした。
善意で背中を押したつもりの美姫が、実は小雪を出口のない地獄へと突き落としていたという皮肉。
親友という近すぎる関係ゆえに起きてしまった、残酷すぎるすれ違いを感じるエピソードでした。
美姫の消えない罪悪感、言葉が奪った小雪の逃げ場
美姫が抱え続けてきたのは、物理的な暴力よりも恐ろしい「心の逃げ場を塞いでしまった」という重い後悔でした。
小雪にとって、当時唯一の希望の光だったはずの美姫。
その美姫から放たれた言葉は、小雪が自分自身を守るためにあげようとした「SOS」を、彼女自身の喉元に押し戻す結果になってしまいました。
「親友がそう言うなら、私が耐えるしかない」――そう思い込んだ小雪は、五十嵐との歪な関係から逃げ出す選択肢を自ら消してしまったのでしょう。
美姫は、自分が悪気なく口にしたその一言が、どれほど長く、深く、小雪を暗闇に閉じ込めてしまったかを痛いほど理解しています。
小雪が今、他人を拒絶し、恋愛に冷え切ってしまっている原因の一端が自分にあるという事実は、美姫にとって消えることのない棘のように心を刺し続けているはずです。
「逃げていいんだよ」と言ってあげられなかったあの日の自分への怒りと、傷ついた親友への申し訳なさ。
美姫が今、がむしゃらに小雪の幸せを願うその裏には、二度と彼女の「逃げ場」を奪わないという、悲痛なまでの覚悟が滲み出ているように感じました。
贖罪の恋路、今度こそ幸せを願う親友の祈り
美姫が現在、小雪の恋を全力で応援している姿は、もはや単なる「友情」を超え、過去の過ちを塗り替えようとする必死な「祈り」そのものです。
かつて自分の言葉で小雪の逃げ場を奪い、彼女を地獄に縛り付けてしまったという後悔。
その重荷を背負っている美姫にとって、小雪が誰かと笑い合い、新しい幸せに向かって一歩を踏み出すことは、自分自身が許されるための唯一の道なのかもしれません。
「今度こそ、彼女が心から安らげる場所を見つけてほしい」「二度と独りで耐え忍ぶような思いをさせたくない」。
美姫のそんな切実な願いが、お節介とも取れるほどの熱烈な応援に繋がっているのでしょう。
しかし、応援する対象が陽太であれ湊であれ、美姫の真の願いは「小雪が自分を大切にしてくれる相手と結ばれること」にあります。
自分の失言で壊してしまった親友の笑顔を、今度は自分の手で守り抜きたい。そんな贖罪の念を胸に秘めた美姫の献身的な姿に、どうかその祈りが届いてほしいと願わずにはいられません。
以上、第28話「失言」の感想考察でした。
次の話は、こちらの「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。


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