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「氷の城壁」第27話「恋愛観」のネタバレ感想考察

「氷の城壁」第27話「恋愛観」のネタバレ感想考察

今回は、「氷の城壁」第27話「恋愛観」を読んだ感想考察(ネタバレ有)記事です。

前話については、こちらの「氷の城壁」第26話「変化」のネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。

目次

「氷の城壁」第27話「恋愛観」のあらすじネタバレ

今回の物語は湊の自宅から始まって行きます・・・

まず湊サイドでは緑川と赤星から湊が人を好きになった事があるのかと、いきなりとんでもない事を質問してきます!

そんな質問に対して彼は冷静に、好きになってくれた分、返せば良いと、実に恋愛上級者な事をいいますが、本当に人を好きになった事があるのかと、確信を突いた事を尋ねられてしまいます。

そんな彼の脳裏に浮かぶ姿は小雪。

小雪が見せてくれた笑みが脳裏に浮かび、照れを隠す様に寝そべってしまう湊。

そして一方の小雪サイドでは、中学生時代の親友・空と美晴と久しぶりに会っていました。

元気にしていたかと、近況を尋ねられ、そして恋人が出来たかとも尋ねられます。

美姫はこれまでに告白され、付き合っていたのですが、いつも思っていたのと違うと、理想の自分を押しつけられ、幻滅され、破局していたみたいです。

男勝りな性格が災いしていました。

そんな中で小雪はどうかと尋ねられるも、彼女の恋愛観は冷めており、誰とも付き合いたくないと、自分には無理だと言いきってしまいます。

その後、小雪はアルバイトだからと別れてしまいますが、美晴と空は、五十嵐のことを未だに引きずっているのかと、美姫に尋ねてきます。

そしてなんで五十嵐と付き合っていたのかと、疑問符を浮かべる美晴と空。

美姫は複雑そうな表情で沈黙していました。

以上、第27話「恋愛観」のあらすじネタバレでした。

次の話は、こちらの「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。

まとめ記事

>>「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察

「氷の城壁」第27話「恋愛観」のネタバレ感想考察

今回の大きな転換点は、湊がこれまでの「受け身の恋愛観」を揺さぶられたことでしょう。

「好かれた分だけ返せばいい」という、器用で少し冷めた恋愛上級者としての顔を持っていた彼が、赤星たちの鋭い質問をきっかけに、小雪の笑顔を思い出して照れてしまう。

この描写は、彼がこれまでの「効率的な恋愛」ではなく、制御不能で理屈抜きの「本気の恋」に落ちたことを鮮やかに示しています。

小雪を想って思わず寝そべってしまうほど動揺する湊の姿は、冷淡だった初期の彼からは想像もつかないほど人間味にあふれていて、見ていてニヤけてしまいました。

対照的に、女子側の会話は非常に重く、過去の傷跡が生々しく感じられました。

美姫の「理想を押し付けられて破局する」という悩みもリアルでしたが、何より小雪の「誰とも付き合いたくない」という冷めた恋愛観に胸が締め付けられます。

彼女にとって恋愛とは、自分を守るための平穏を壊すものでしかなくなっているのかもしれません。

さらに、美晴と空が口にした「なぜ小雪は五十嵐と付き合っていたのか」という疑問。

そして、それを聞いた美姫の沈黙。第26話で五十嵐が「覚えていない」と言い切った不気味さと相まって、あの過去にはまだ読者の知らない、複雑で歪な事情が隠されていることを予感させます。

湊がようやく純粋な恋心に目覚め始めた一方で、小雪を縛る過去の鎖は想像以上に根深く、入り組んでいる……そんな二人の行く末に、期待と不安が入り混じるエピソードでした。

器用な恋愛観の崩壊、湊が自覚した「本当の恋」

これまでの湊にとって、恋愛とは「相手の期待に応えるゲーム」のようなものだったのかもしれません。

「好かれた分だけ返せばいい」という彼の言葉は、一見スマートですが、どこか他人事のようで、自分自身の心は決して熱くならない冷めたスタンスを象徴していました。

しかし、赤星たちの鋭い指摘と、脳裏をよぎる小雪の笑顔が、その鉄壁の恋愛観をいとも簡単に崩してしまいました。

頭で考える「正解」ではなく、思い出すだけで体が熱くなり、照れを隠せずにはいられない。

そんな制御不能な感情こそが、彼が初めて直面した「本当の恋」なのだと感じます。

器用に振る舞うことをやめ、一人の不器用な恋する少年に戻ってしまった湊の姿は、とても人間らしく、愛おしいものでした。

自分の心が小雪という存在によって動かされていることを自覚した彼が、今後どのように彼女と向き合っていくのか。その変化が楽しみでなりません。

冷え切った小雪の心、恋愛を遠ざける消えない傷

小雪が放った「自分には無理」という言葉は、謙遜でも強がりでもなく、彼女の魂が上げた悲鳴のように聞こえました。

美姫が語った「理想を押し付けられる恋愛」も辛いものですが、小雪の抱える闇はさらに深く、根源的なものです。

彼女にとって恋愛とは、かつての五十嵐との関係のように、一方的に自分の領域を侵食され、心を踏みにじられる「恐怖」と同義なのかもしれません。

あんなにも優しくしてくれる湊に対しても、どこかで「これ以上近づけば、またあの地獄が繰り返されるのではないか」というブレーキがかかってしまう。

恋愛という、本来なら幸せを分かち合うはずの行為が、彼女にとっては「自分を守るための平穏」を脅かす最大の敵になってしまっていることが、あまりにも切ないです。

心に負った深い傷が、他人を愛すること、そして自分を愛することを許さない。

彼女の冷え切った心は、単なる性格ではなく、これ以上傷つかないために彼女自身が必死に作り上げた「防護壁」そのものなのだと感じさせられました。

深まる過去の謎、五十嵐と付き合っていたという歪な事実

第27話で最も「不穏な違和感」を残したのは、美晴と空が口にした「なんで(小雪は)五十嵐と付き合っていたのか」という疑問でした。

これまで物語を追ってきた読者からすれば、五十嵐は小雪にトラウマを植え付けた「加害者」です。

しかし、友人たちの口から出たのは、二人がかつて「交際していた」という、耳を疑うような事実でした。

もしそれが本当なら、なぜ五十嵐はあんなにも無関心に「覚えていない」と言い切れたのか。そして、なぜ小雪は「恋なんて無理」とまで思うほど傷ついているのか。

この歪な事実は、二人の間にあったのが健全な恋愛などではなく、主従関係や、あるいは小雪が断れない状況を利用された、支配的な関係だった可能性を示唆しています。

そして、何よりも気になるのは美姫の沈黙です。

親友であるはずの彼女が、当時の二人の関係について多くを語らず、複雑な表情を浮かべたこと。

それは、美姫だけが知っている「小雪のさらなる悲劇」や、あるいは「美姫自身の後悔」がそこにあるからではないでしょうか。

湊が抱いた「これ以上追求してはいけない」という直感がいかに正しかったか、そして、暴かれるべき過去がどれほど残酷なものであるかを予感させ、背筋が寒くなるような展開でした。

以上、第27話「恋愛観」の感想考察でした。

次の話は、こちらの「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。

まとめ記事

>>「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察

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