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「氷の城壁」第46話「因果」のネタバレ感想考察

「氷の城壁」第46話「因果」のネタバレ感想考察

今回は、「氷の城壁」第46話「因果」を読んだ感想考察(ネタバレ有)記事です。

前話については、こちらの「氷の城壁」第45話「軋轢」のネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。

目次

「氷の城壁」第46話「因果」のあらすじネタバレ

第46話・・・まさかの五十嵐との再会となってしまいました!

小雪と久しぶりに出会ってしまった五十嵐。

何か彼女を傷つける事でも言うのかと、心配する美姫でしたが、五十嵐は小雪に何かを言うわけでもなく、むしろ美姫の髪型が変わったことに驚いていました。

そしてそのまま美姫と雑談をしていく事になる五十嵐と、小雪のことはまるで眼中にありません。

相手にされなければ、それにこしたことはありませんが、これはこれで来るものがあると、沸々とした鬱積した苛立ちを募らせていく小雪。

しかし自分が悪意を持って五十嵐を傷つけたと、そんな彼に向き合う事が怖いと、自分はただの意気地無しだと感じてしまいます。

ちゃんと向き合うべきだと、小雪はそのまま去ろうとしていた五十嵐に話し掛けてしまいます。

彼女の声に、場の空気が凍り、美姫も言葉を失います。

五十嵐は小雪と何を語らうのでしょうか?

以上、第46話「因果」のあらすじネタバレでした。

次の話は、こちらの「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。

まとめ記事

>>「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察

「氷の城壁」第46話「因果」のネタバレ感想考察

第46話は、小雪の心の中で長年止まっていた時計が、痛みと怒りを伴って動き出したような、非常に緊迫した回でした。

何よりも残酷だったのは、五十嵐の「眼中にない」という態度です。

美姫の変化にはすぐに気づいて親しげに話しかける一方で、隣にいる小雪のことは存在すら意識していないかのような振る舞い。

小雪にとって五十嵐は、今も自分を縛り続ける巨大な影のような存在なのに、相手にとっては背景の一部に過ぎないという圧倒的な非対称性が、彼女の自尊心を鋭く削っていく様子が伝わってきました。

しかし、そこでただ怯えて終わらないのが、今の小雪の強さなのだと感じます。

自分を「意気地無し」と責めながらも、過去の自分に決着をつけるために、去ろうとする五十嵐を呼び止めたその勇気。

凍りついた空気の中で発せられた彼女の声は、単なる謝罪や抗議ではなく、彼女が自分自身の人生を取り戻すための、魂の叫びのように聞こえました。

美姫も湊も言葉を失うほどの緊張感の中、小雪が何を見据えて彼を呼び止めたのか。

トラウマの根源である五十嵐と、逃げずに向き合おうとする彼女の震える背中を、祈るような気持ちで見守りたくなるエピソードでした。

五十嵐の徹底的な無関心が突きつける残酷な現実

五十嵐が美姫の変化には敏感に反応し、親しげに言葉を交わす一方で、小雪を完全に「視界に入れていない」という描写は、これ以上ないほど冷酷な現実を突きつけていました。

小雪にとって、五十嵐という存在は自分の性格や人間関係に歪みを生じさせた、人生を左右するほどの「大きな傷跡」です。

しかし、五十嵐側にとっては、彼女を深く傷つけた自覚もなければ、特別な執着すらない。

目の前に本人がいても何も感じないほどの徹底的な無関心は、小雪が一人で抱え込み、戦ってきた苦しみの歳月を無価値なものだと言わんばかりの残酷さでした。

悪意による攻撃よりも、自分が存在していないかのように扱われる「無」の反応が、どれほど人の心を削るのか。

この圧倒的な熱量の差が、小雪の中にやり場のない虚しさと、沸々と湧き上がる苛立ちを抱かせたのだと感じます。

怯えと苛立ちの間で揺れ動く小雪の葛藤

五十嵐に無視されている現状への「苛立ち」と、過去のトラウマが呼び起こす「恐怖」。

その正反対の感情が小雪の中で激しくぶつかり合う様子が、非常に丁寧に描かれていました。

以前の小雪であれば、相手にされないことに安堵して、ただやり過ごす道を選んでいたかもしれません。

しかし、今の彼女は「自分は意気地無しだ」と自責の念に駆られるほど、自分自身に対して誠実になろうとしています。

悪意を持って彼を傷つけたという過去の罪悪感と、今まさに目の前で自分を無価値に扱う彼への憤り。

その矛盾した感情の渦に飲み込まれそうになりながらも、逃げ出すことを良しとしない彼女の変化に、読者として胸が熱くなります。

単に相手を責めたいわけではなく、自分自身の弱さと向き合い、止まったままの時間を動かそう

過去を終わらせるために振り絞った、震える呼びかけ

逃げ出したいほどの恐怖を抱えながら、それでも去りゆく五十嵐の背中に声をかけた小雪の行動には、彼女がこれまでに積み重ねてきた勇気のすべてが詰まっていました。

「関わらなければ平穏でいられる」という誘惑を振り払い、あえて凍りつくような緊張感の中に飛び込んだのは、もう二度と過去の亡霊に怯えて生きたくないという彼女の強い意志の表れです。

震える声で彼を呼び止めることは、小雪にとって五十嵐という存在を「絶対的な恐怖」から「対等に向き合うべき一人の人間」へと引きずり下ろすための儀式でもありました。

その場の空気が一瞬で静まり返り、美姫さえも息を呑むほどの緊迫感。

その中心で一人立ち向かおうとする小雪の姿は、もはや「氷の城壁」の中に閉じこもっていた頃の彼女ではありません。

自分の足で立ち、自分の言葉で過去に決着をつけようとするその震える背中に、彼女の真の強さと成長を感じずにはいられない、非常に魂を揺さぶられる瞬間でした。

以上、第46話「因果」の感想考察でした。

次の話は、こちらの「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。

まとめ記事

>>「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察

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