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「氷の城壁」第39話「大好き」のネタバレ感想考察

「氷の城壁」第39話「大好き」のネタバレ感想考察

今回は、「氷の城壁」第39話「大好き」を読んだ感想考察(ネタバレ有)記事です。

前話については、こちらの「氷の城壁」第38話「メッキ」のネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。

目次

「氷の城壁」第39話「大好き」のあらすじネタバレ

今回の第39話は美姫の事について相談する友達サイドからスタートとなります。

美姫は何かを隠しているのではと、謎が多いと思っている様子です。

あまり自分の話しをしてこない事や、何故遠くから学校に通っているのかと、考えて見ればおかしい事があまりにも多い美姫の素性。

そして友達の一人が言います。

塾で美姫と同じ学校だった子から、美姫の悪い噂を聞いた、と。

「空気を読まない」

「彼女のせいで部活を辞めた子がいる」

「性格がキツい」

そして女の子に殴りかかってガラスを割ったと、ネガティブな発言が幾つも出てきてしまい、その噂は友達の間に広がってしまいます。

そしてその日から、美姫と距離を置くようになった友達達。

美姫は孤立してしまうのでしょうか?

以上、第39話「大好き」のあらすじネタバレでした。

次の話は、こちらの「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。

まとめ記事

>>「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察

「氷の城壁」第39話「大好き」のネタバレ感想考察

美姫が必死に「メッキ」を塗って隠してきた過去が、最悪の形で暴かれてしまいました。

彼女が小雪を守るために見せた必死の抵抗や、曲がったことが嫌いな性格ゆえの衝突が、今では「性格がキツい」「ガラスを割って殴りかかった」という暴力的なイメージにすり替えられているのがあまりに理不尽です。

友人たちが抱いた「自分たちには本音を話してくれない」という小さな違和感に、このネガティブな噂が合致してしまったことで、疑念は確信へと変わってしまいました。

美姫が「余計なことを話さない」と決めた沈黙が、皮肉にも「隠し事が多い不気味さ」として捉えられ、友人たちを遠ざける結果を招いている。

誰よりも仲間想いな彼女が、仲間を守ろうとした過去によって今の仲間を失っていく……

この残酷な皮肉に耐えながら、一人で冷え切った視線にさらされる美姫の絶望を思うと、言葉もありません。

歪められた「正義」の記憶

美姫がかつて、大切に思う誰かのために、あるいは自分の信念のために振るった勇気が、第39話では「暴力的な悪評」へと無残に書き換えられてしまいました。

「女の子に殴りかかってガラスを割った」という衝撃的な尾ひれ。

それは、彼女が小雪を守ろうとして必死に感情を爆発させた「正義感」の裏返しだったはずです。

しかし、背景を知らない者たちにとっては、それは単なる「制御不能な凶暴性」として映ってしまいます。

美姫が高校生活で自分を厳しく律し、声を潜めて生きてきたのは、まさにこうした「自分の熱量が他人を傷つけ、自分自身を壊す」ことへの恐怖があったからでしょう。

かつての自分の正しさが、時を経て刃となり、今の自分を切り裂いていく。

歪められた記憶によって、彼女の誠実さが否定されていく過程は、見ていて本当にやりきれない思いになります。

沈黙が招いた最悪の誤解

美姫が「誰ともぶつからないように」と自分に課した沈黙が、皮肉にも彼女を追い詰める凶器となってしまいました。

第39話で描かれたのは、彼女が過去を語らない「謙虚さ」や「反省」が、事情を知らない友人たちの目には「隠し事」や「怪しい過去」として映ってしまうという残酷なズレです。

もし彼女が最初から自分の弱さや失敗を少しでも話せていれば、これほどまでに噂が急速に広まることはなかったのかもしれません。

しかし、美姫にとってその過去は、あまりにも重く、大切な人を傷つけた記憶と結びついているからこそ、簡単に口にすることはできなかった。

彼女の誠実ゆえの沈黙が、「何を考えているかわからない不気味さ」として解釈され、歪んだ噂に説得力を与えてしまった。

良かれと思って選んだ「喋らない」という選択が、最悪の誤解を招く決定打となった展開に、彼女の不器用な優しさが報われない切なさを強く感じます。

孤立無援の教室

第39話の終盤、美姫が直面した教室の空気は、まさに「透明な壁」に囲まれた地獄のような光景でした。

かつてはクラスの中心で誰からも頼られていたはずの彼女が、たった一つの噂、たった一つの違和感によって、瞬く間に「触れてはいけない存在」へと変わってしまう。

美姫が自分自身に禁じた「騒がない」「叫ばない」という誓いが、皮肉にも彼女から反論の機会すら奪い、静かに、しかし確実に孤立を深めていく様子が痛々しくて見ていられません。

誰一人として彼女に直接真偽を確かめようとせず、背後で視線を交わし、距離を置く。

その「冷たく静かな暴力」こそが、かつて美姫が全力で抗おうとした理不尽そのものでした。

自分を偽ってまで手に入れたはずの平穏が、かつての自分の影によって崩壊していく。

誰にも助けを求められず、たった一人で背筋を伸ばして座り続ける美姫の孤高な姿が、今の彼女の絶望を何よりも雄弁に物語っていました。

以上、第39話「大好き」の感想考察でした。

次の話は、こちらの「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。

まとめ記事

>>「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察

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