「氷の城壁」第113話「存在」のネタバレ感想考察

「氷の城壁」第113話「存在」のネタバレ感想考察

今回は、「氷の城壁」第113話「存在」を読んだ感想考察(ネタバレ有)記事です。

前話については、こちらの「氷の城壁」第112話「夜のしじま」のネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。

目次

「氷の城壁」第113話「存在」のあらすじネタバレ

第113話は、どんよりと暗い小雪の過去から始まります。

小雪の家庭は母子家庭と、良心の離婚によって母親と一人暮らしをしているみたいですが、それまでの経緯は色々と複雑だったみたいです。

授かり婚で結婚してしまった小雪の母親は、苦労して卒業し、就職した良い会社を退職しなければいけない状況になってしまい、その事で両親と揉めていたみたいです。

幼い頃の小雪はその事をしっかりと覚えており、自分のせいで母親は苦労を強いられていたと感じていたみたいです。

両親の離婚も自分のせいで起きてしまった事だと、母親の重荷になっているのではと、感じてしまう小雪・・・それが彼女の孤立の原点になっているみたいです。

そんな孤独を補いたいと、湊を自宅に呼んだ小雪、二人の夜が始まろうとしています。

以上、第113話「存在」のあらすじネタバレでした。

次の話は、こちらの「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。

まとめ記事

>>「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察

「氷の城壁」第113話「存在」のネタバレ感想考察

第113話は、小雪がこれまで築いてきた「氷の城壁」の正体、そして彼女の心の奥底に沈んでいた「自己否定の根源」が明かされる、非常に重厚で重要なエピソードでした。

華やかな日常の裏側に隠されていた、彼女の「存在」そのものへの不安が描かれ、読者の胸を締め付けるような内容となっています。小雪が抱えていた孤独の正体は、単なる性格の問題ではなく、「自分の存在が母親の人生を狂わせた」という幼少期からの呪縛でした。

授かり婚、キャリアの断念、そして両親の不和。

それらすべての原因を、まだ幼く無垢だったはずの彼女が一人で背負い込んでしまった悲劇には、言葉を失います。「自分が生まれてこなければ、お母さんはもっと幸せだったはずだ」という思い込みは、彼女にとってのアイデンティティを根底から揺るがし、他人と関わること、ましてや好意を受け取ることを「罪」のように感じさせていたのでしょう。

しかし、そんな暗く重い過去を抱えたまま、彼女が選んだ行動は「湊を自宅に呼ぶ」ことでした。自分の孤立の原点である「家」という場所に、今の自分を肯定してくれる湊を招き入れた。それは、過去の自分を救い出し、新しい「存在の理由」を見つけようとする小雪なりの必死の叫びのようにも聞こえます。孤独を埋めるためではなく、湊という存在によって自分の居場所を再定義しようとする彼女の切実な想いが、夜の静寂とともに静かに、けれど強く伝わってくる一話でした。

幼き日の記憶と「存在」への罪悪感

小雪の過去回想シーンは、読む者の心に深く突き刺さります。

母親がキャリアを諦め、周囲と衝突する姿を目の当たりにしてきた彼女にとって、自分は「愛される対象」ではなく「重荷」でしかなかった。

この誤解が、彼女から笑顔を奪い、他人との間に高い壁を作らせていた。彼女がこれまで見せてきた頑なな態度のすべてに、悲しい理由があったことが判明し、彼女への愛おしさが一層深まります。

孤立の原点である「家」への招待

小雪が湊を自宅に招いた行為には、過去のトラウマを塗り替えたいという強い願いが込められています。

かつては母親の苦悩が充満していたかもしれないその空間に、大好きな湊を入れ、二人で過ごす。

それは、小雪にとって過去の自分を浄化し、自分がここにいてもいいのだという「許可」を自分自身に与えるための儀式だったのかもしれません。

湊という光が照らす、二人の夜の始まり

自分の存在に価値を見出せなかった小雪が、湊を求める。

この夜の始まりは、単なる男女の進展以上の意味を持っています。

小雪が抱える暗い過去の闇に、湊という温かな光がどう差し込んでいくのか。自分の存在を肯定できずにいた少女が、隣にいる少年によって「生きていていいんだ」と実感できる瞬間が訪れるのか。重い過去を知ったからこそ、二人の時間に流れる一分一秒が、より一層尊く感じられます。

以上、第113話「存在」の感想考察でした。

次の話は、こちらの「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。

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