今回は、「氷の城壁」第76話「矢印3」を読んだ感想考察(ネタバレ有)記事です。
前話については、こちらの「氷の城壁」第75話「解きほぐし」のネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。
「氷の城壁」第76話「矢印3」のあらすじネタバレ
小雪の気持ちが語られ、美姫も自分の想いに気づいたと、それぞれの恋が錯綜していく第76話・・・
今回のお話は小雪の悩みから始まっていきます・・・
陽太に自分は友達として大好きだと言われ、異性として見られていないことを知ってしまった小雪は、自分に言い聞かせていました。
大丈夫だと。
別に彼女になりたいと思っていたわけではないと、それにむしろ拒絶していた自分に対して、友達としてと語ってくれたことだけでも十分だと、嫌われていないことに安堵する小雪は、今のこの関係を壊さないようにすれば良いと心を落ち着けさせます。
湊と特別な関係になれなくとも、今のままの関係でいられれば良いと、孤独になるよりも、遙かに良いと、前向きに考えます。
明日は普通に接しようと、そう前向きに思いながら、眠りにつく小雪。
翌朝。
いつも通りに湊に挨拶し、何事もなく、いつも通りの自分で過ごす小雪に、湊も穏やかに返事を返します。
以上、第76話「矢印3」のあらすじネタバレでした。
次の話は、こちらの「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。

「氷の城壁」第76話「矢印3」のネタバレ感想考察
第76話は、小雪が自分の恋心に蓋をし、現状維持という痛々しい選択をする姿が描かれた、非常に切ない回でした。
湊から「友達」という線引きをされた事実に直面し、これ以上傷つかないために「彼女になりたいわけじゃない」と自分に言い聞かせる小雪の独白には、読んでいて胸が締め付けられます。
拒絶される恐怖から逃れるために、自分の本当の望みを押し殺して「嫌われていないだけで十分だ」と納得させようとする姿は、彼女がこれまで築いてきた「城壁」の脆さと、孤独への強い怯えを象徴しているようでした。
「今のままの関係でいられればいい」という前向きな言葉が、実は自分を守るための精一杯の防衛策であることに、人間関係の複雑さとままならなさを感じます。
翌朝、何事もなかったかのように湊に挨拶をし、いつも通りの日常を演じ切る小雪の健気さは、一見すると成長のようにも見えますが、その内側にあるはずの葛藤を思うと、かえって危うさを感じずにはいられません。
一方の湊も、その裏にある小雪の痛みに気づかず穏やかに接している。この静かな日常が、実はズレたまま進んでいるという歪みが、今後の物語にどのような波紋を広げていくのか。嵐の前の静けさのような、緊張感の漂うエピソードでした。
自分を守るための嘘
湊から「友達」と定義された現実を前に、これ以上傷つかないよう「彼女になりたいわけじゃない」と自分に言い聞かせる小雪の独白が、とにかく切ない回でした。
本当はもっと近くに行きたいはずなのに、拒絶の恐怖から逃れるために自分の望みを押し殺し、必死に納得しようとする姿には胸が締め付けられます。
孤独に戻るよりはマシだという消去法のような前向きさが、彼女の心の脆さを浮き彫りにしていました。
偽りの現状維持
今の関係を壊さないことだけを目標に、必死に心を落ち着かせようとする小雪の姿には、人間関係のままならなさを強く感じます。
特別な存在になれなくても、今の距離感さえ守れればいいという決断は、一見すると大人びた妥協に見えますが、その実、自分の本当の感情に蓋をする痛々しい選択です。
嫌われていないことに安堵する彼女の姿が、逆に彼女自身の首を絞めているような、静かな絶望を感じさせました。
嵐の前の静かな朝
翌朝、何事もなかったかのように湊へ挨拶をする小雪の健気な振る舞いは、読んでいるこちらがハラハラするほどの危うさを孕んでいました。
湊が穏やかに返すことで表面上の日常は保たれますが、小雪の内側にある葛藤は解消されないまま、歪んだ形で積み重なっていく予感がします。
この平穏が、実はズレた時計のように少しずつ狂い始めていることに誰も気づかない状況が、今後の波乱を予感させるエピソードでした。
以上、第76話「矢印3」の感想考察でした。
次の話は、こちらの「氷の城壁」全話ネタバレ感想考察をどうぞご覧ください。


コメント